とむむの日々

埼玉県某市に住む「とむむ」の日記です。2008年3月から、関心のあることを書き連ねる日常の記録です。

MENU

ChromebookのLinuxコンテナ(Crostini)で設定しておきたい3つのこと | Chromebook活用術 その1

f:id:tomumu:20210901150133p:plain

どうも、とむむです。

ChromebookWindowsMacと比べると同一スペックや少し劣るスペックでもchromeブラウザがメチャクチャ快適に使える

Chromebookの利用に慣れてきたら、是非とも活用したいのがLinuxコンテナだ。 今日はLinuxコンテナを快適に利用するために、Linuxコンテナで設定しておきたい3つのことを紹介したい。

Linuxコンテナの準備

Linuxコンテナを未インストールの場合はまずはここから読んで欲しい。
既にインストール済であれば、読み飛ばしてもらってOKだ。

Linuxコンテナとは何?

Chromebookで使えるLinuxコンテナは、Crostiniと呼ばれるLinuxアプリケーションChromeOSで使うために統合された機能のことだ。
詳細は以下のドキュメントに書かれている。

chromium.googlesource.com

ちなみに、WindowsマシンやIntel MacChromebook/Chromebox化できるCloudReadyはGooglePlayは利用できないが、Linuxコンテナは利用できる。

Linuxコンテナをインストールしよう

support.google.com

インストール手順は簡単だ。
以下の手順通りすれば、Chromebookターミナルアプリケーションが利用できるようになる。

f:id:tomumu:20210901000402p:plain

Linuxコンテナで設定しておきたい3つのこと

日本語環境の整備

chromebookも英字キーボードで日本語の環境じゃなくても気にしない方はスルーで構わない。

日本語環境を整備するため、以下のコマンドを入力する。

$ sudo dpkg-reconfigure tzdata
$ sudo apt install task-japanese locales-all fonts-ipafont -y
$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
$ source /etc/default/locale

一度、ターミナルアプリケーションを閉じて開き直せば、デフォルトのロケールが日本語になっているはずだ。

日本語入力メソッド「mozc」の導入

インストールと設定

以下のコマンドを入力する。

$ sudo apt install fcitx-mozc -y
$ export XMODIFIERS=@im=fcitx
$ fcitx-autostart

入力メソッドの追加

このままだと、Linuxアプリケーションを起動してもMozcが使えないので、入力メソッドに追加する。

$ fcitx-configtool

「Mozc」を入力メソッドに追加する。

  1. 左下の+をクリック f:id:tomumu:20210901010119p:plain
  2. 「Mozc 日本語」を選択して、OKをクリック f:id:tomumu:20210901010225p:plain
  3. 以下の画面のようになっていれば、完了 f:id:tomumu:20210901010346p:plain

Mozcの設定

$ /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=config_dialog

「キー設定の選択」などお好みで設定する f:id:tomumu:20210901010710p:plain

自動起動設定

chromebookを起動後、Linuxアプリケーションで直ぐに使えるようにする。

$ echo "/usr/bin/fcitx-autostart" >> ~/.sommelierrc
$ sudo su - 
# echo 'Environment="GTK_IM_MODULE=fcitx"'  >> /etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.conf
# echo 'Environment="QT_IM_MODULE=fcitx"'  >> /etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.conf
# echo 'Environment="XMODIFIERS=@im=fcitx"' >> /etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.conf

Windows API環境「WINE」の導入

WINEは「Wine Is Not an Emulator」の頭文字を取ったものだ。
英語の意味のままで、仮想化されたWindows環境ではなく、Windows以外のOSでWindowsアプリケーションを実行するためのAPI群を提供する環境だ。

WINEのインストール方法

デフォルトだと64bit版のWINEしかインストールされない。
それでは、32bitのWindowsアプリが正常に動作しないため、32bit版のWINEもインストールしておこう。

$ sudo apt install wine -y
$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo apt-get update && sudo apt-get upgrade
$ sudo apt install wine32 -y

ちなみに、Debian10でインストールされる標準パッケージのWINEは4.0系なので少し古い。
最新版をインストールしたい場合は以下から試して欲しい。

wiki.winehq.org

追記(2021/09/03)

ChromebookDebianを11へアップグレードすれば、標準パッケージでWINE 5.0系が利用できる。
ご参考まで。

tomm.hatenablog.com

Winetricksを利用しよう

WINEだけでは色々と使い勝手が悪いので、WINEに必要な再配布可能なランタイムライブラリをダウンロードしてインストールするのに便利なWinetricksをインストールしておこう。

wiki.winehq.org

$ wget  https://raw.githubusercontent.com/Winetricks/winetricks/master/src/winetricks
$ chmod +x winetricks
$ sudo mv winetricks /usr/local/bin

例えば、MFC4.2のランタイムライブラリをインストールしたい場合は以下のように実行すればよい。

$ winetricks mfc42

GUIでのインストールも可能なので、その場合はオプションを付けずに winetricks だけを実行しよう。*1 f:id:tomumu:20210901105015p:plain

まとめ

Chromebookは元々、chromeブラウザだけが利用できるノートPCだった。

Google Playが追加されてからAndroidアプリが利用できるようになり、更にCrostiniのおかげでLinux環境も利用できるようになった。
WindowsmacOSに比べると汎用性に劣るところはまだまだあるが、それでもできることはかなり増えてきた。
とむむも、このブログの大半はHPのChromebook x360 13cのみで執筆している。*2

ブログ執筆時に気をつけていること、工夫していることはブログ運営の日々の方でいずれ紹介したいと思っているので、そちらもお楽しみに。

*1:ただし、 winetricksからインストールされるアプリケーションはバージョンが古そうなので、自分で最新版取ってきてインストールした方がよさそうだ。

*2:たまに、M1 Mac miniを使っていることもあるが、本当にたまにだ。