とむむの日々

埼玉県某市に住む「とむむ」の日記です。2008年3月から、関心のあることを書き連ねる日常の記録です。

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インド発「Ola S1/S1 Pro」は低価格でありながらも、先進機能を搭載した未来派電動バイクだ!

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どうも、とむむです。

正直言うと、インドの技術力、インフラ力に圧倒されたと言わざるを得ない。

今回は、コスパがいいだけの電動バイクではない「Ola S1/S1 Proを紹介したいと思う。
概要は今週のWGRで、紹介しているのでそちらも合わせてご確認頂きたい。

tomm.hatenablog.com

では、「Ola S1/S1 Pro」の公式サイトの情報を元に紹介していきたい。

olaelectric.com

基本性能とデザイン

基本性能の仕様比較

まずは上位モデルのS1 Proと下位モデルのS1の比較から押さえておこう。

# S1 S1 Pro
最高速度 90km/h 115km/h
走行距離 121km 181km
40km/hまでの時間 3.6秒(スポーツ時) 3秒(ハイパー時)
60km/hまでの時間 不明 5秒(ハイパー時)
モード ノーマル/スポーツ ノーマル/スポーツ/ハイパー
バッテリー容量 2.98kWh 3.97kWh
充電時間 4時間45分 6時間30分
カラバリ 5色 10色
モータ出力 8.5kW 8.5kW
タイヤ 12インチタイヤ
(110 / 70-12)
12インチタイヤ
(110 / 70-12)
価格 99,999ルピー
(約14.8万円)
129,999ルピー
(約19.3万円)

分かる範囲でまとめてみたが、車体サイズ、重量は記載がないので不明。
バッテリーは固定で着脱不可*1、本体は防水仕様のようだ。
その他に、バック走行可能なリバースモード、坂での発進時に便利なヒルホールド機能も搭載しているようだ。

カラーバリエーション

S1/S1 Proのカラーバリエーションを少し補足しておこう。

共通:ポーセリンホワイト、コーラルレッド、マシュマロ、ネオブルー、ジェットブラック
S1Proのみ: アンスラサイト、リキッドシルバー、ミレニアルピンク、ミッドナイトブルー、マットブラック

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個人的には、S1Proのみのミレニアルピンクミッドナイトブルーはなかなか良い色ではないかなと思った。

トランクスペース

シートの下には36Lのトランクスペースが存在する。*2
2つのヘルメットや1週間分の食料を収納可能なようだ。
以下のようにスマホから操作できるのも、ちょっとカッコいい。

  1. スマホからトランクのロックを解除する。 f:id:tomumu:20210823153417p:plain
  2. トランクが開けられる状態になる。 f:id:tomumu:20210823153430p:plain
  3. 荷物をドッサリ入れられる。 f:id:tomumu:20210823153443p:plain

ドイツデザインアワード 2020受賞?

製品ページにOla社のスクーターがドイツデザインアワード 2020を受賞したと書かれていたので、何のことかと調べてみると以下を見つけた。

www.german-design-award.com

受賞はAppScooterというOla社の子会社Etergoが販売している電動バイクのことだった。*3

AppScooterは以下に製品ページがある。*4

boltmobility.com

いずれにしてもAppScooterとOla S1/S1 Proはスペック的には別物の模様。
ただ、メータパネル部にタッチパネル式のAndoridベースの液晶画面を持っていたり、外観は非常によく似ている。*5
公式に画像がないので、2019年7月に公開された動画を参考にされると良いかと思う。 youtu.be

先進のスマート技術

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まず、メーターパネルが単なる液晶画面ではなく、タッチスクリーンのタブレットのような画面でインド製MoveOSを内蔵している。
メーターの表示もデフォルトで複数のパターンが用意されており、指先で簡単に変更が可能だ。
公式ページにはご丁寧にスペックまで記載されており、まるでAndroidタブレットのようだ。

# 仕様
スクリーン 7インチ
CPU 1.8GHz(8コア)
Memory 3GB(オンボード)
Bluetooth あり(BLE対応)
LTE/4G あり
GPS あり

デジタルキー

スマホとペアリングすることで、解除やロックを近づいたり、離れたりするだけで可能だ。
完全なキーレス制御が可能になっているのは、今時のEVカーのようだ。

音声制御

HeyOla」と呼びかけるだけで、Ola S1の制御が可能だ。
ナビゲーションの操作、メッセージの送信、電話なども音声制御で可能なものと思われる。

ナビゲーション機能

7インチの画面を生かした目的地へのナビ機能を搭載している。*6
また、事前にスマホから目的地の設定ができたり、目的地の途中にある充電ステーションを教えてくれる機能もあるようだ。

メール/電話/位置情報の共有

タッチ画面の操作で、スマホタブレットでできるようなメール、電話といった通信機能をカバーしている。*7
また、自分が今いる場所を共有できる機能もあり、ツーリング中やバイクの移動で合流する時などに便利な機能ではないだろうか。

セキュリティ/安全機能

GPSLTE通信も可能にしていることで、セキュリティや安全機能も充実している。 * 地点登録 * 盗難防止アラート * 車体の検索機能 * 独自のバッテリー管理システム(BMS

ユニークな独自サービス

ユニークな独自サービスがあるので、紹介しておきたい。

アプリサービス

アプリ経由で各種メンテが受けられる。

  • アプリでメンテナンス予約
  • アプリで在宅メンテナンス予約
  • AIによる予測メンテナンス

ユーザが意識せずとも、AIが予測してメンテナンスサービスが受けられるのは未来感がある!*8

ハイパーチャージャーステーション(充電ステーション)

インド国内の400以上の都市に設置され、10万箇所以上のハイパーチャージャーステーション(充電ステーション)がある。*9
急速充電時間が可能で、18分で75km分の充電ができるそうだ。

olaelectric.com

まとめ

インドの新興メーカーがコスパの良さげな電動バイクを発売するのかなと思いながら、調べ始めてみると調べれば調べるほど、興味深い電動バイクだということが分かった。

インド国内の充電インフラを充実させつつ、AppScooterで蓄積したノウハウを活かしてバイク性能やスマート機能をアップし、中長期のメンテナンスの仕組みまで用意している。ある意味で万全を期しての「Ola S1/S1 Pro」の市場投入と言えるのではないだろうか。

日本への展開は簡単ではないとは思うが、コスト面、性能面、機能面においては優位性がかなり高いと思う。
主要なスマート技術を使えるようにするには、日本での技適取得やローカライズなどのハードルはあるとは思うが、日本で販売してくれる会社があれば、電動バイクが更に面白くなりそうだなと思った次第だ。
何か動きがあれば、このブログでも取り上げていきたいと思う。

*1:バッテリーが着脱不可な点はコストダウンに貢献できていると思うが、バッテリーは劣化するもの・・・経年劣化後はメーカーでの交換が必須ということだろうか。

*2:このスペースを確保できたのは、バッテリーを着脱不可にした恩恵かも知れない。

*3:www.etergo.comは、olaelectric.comにリダイレクトされる。

*4:何故か、画像が出てこない謎のページになっている・・・。Ola S1を売るため??

*5:AppScooterをベースにして、Ola S1/S1 Proを開発したのではないかと何となく想像できる。

*6:バイクの場合は車とは異なり、ナビ機能は内蔵されていないのでスマホやファブレットなどで代用している人も多いだろう。

*7:運転中に画面を触るのはあまりよろしくないと思うので、音声コントロールが望ましいと思われるが・・・。

*8:納車当初の精度はあんまりだったとしても、しっかりとメンテナンスの情報を集積し、機械学習なども利用すれば、故障予測の精度は格段に上がると思う。

*9:配車サービスをしている会社だけあって、充電インフラは電動バイクとは思えない充実ぶりだ。